要支援者のデータをすこやか福祉センターや区民活動センター、地域包括支援センター、障害者相談支援事業所を共有するシステムを稼働させるとの ことであるが、どのようなシステムか。
要支援者情報台帳システムは、65歳以上の方、65歳未満で介護認定を受けている方、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、愛の手帳をお持ちの方、約7万人の情報を登載するシステムで、今年1月4日から稼働している。
このシステムの導入は、支援を必要とする方の情報を一元管理し、関連施設間で情報共有をすることで、支援を必要とする人からの相談等に対して迅速で正確な対応を行うとともに、町会・自治会などとの連携のもと、すべての要支援者を支援していくことを目指すものである。
災害時に、このシステムをどのように活用するのか。防災訓練の時にシステムを活用するようなシミュレーションの取り組みをすべきと考えるがどうか。
災害時に要支援者情報台帳システムの情報を、町会・自治会等とどのように共有していくか、現在検討している。防災訓練等における活用に関しても検討していきたい。
区の管理する区営住宅における見守りを充実させるために、区営住宅に住む人を対象に、緊急通報システムを積極的に導入するよう働きかけるべきと考えるがどうか。
岐阜県白川町では、タブレット端末に高齢者が「朝食を食べましたか」という質問に「はい」「いいえ」で答えることにより、安否確認を行う方式を導入している。中野区でも区営住宅において導入することを検討すべきではないか。
区営住宅は、居住者の高齢化が進んでおり、見守りの強化が必要であると考えている。区営住宅の高齢者の見守りについては、団地内自治会の見守りや区の各担当部局の相互連携を強化しているところであるが、区の緊急通報システムの活用についても居住者へ積極的に働きかけていきたい。
緊急対応が必要な容体の方を救うために、公的住宅において、AEDの設置をすべきと考えるがどうか。
AEDの設置にあたっては設置場所、管理体制の検討や救急講習の受講も必要となるため、各住宅の自治会等と協議しながら検討してまいりたい。
一人暮らしの高齢者が救急搬送される際に、救急隊員が本人情報を得るための「救急医療情報キット」の存在を知らない人がいる。日中独居の人や一人暮らしの高齢者へのキットの周知が足りないと思うが、今後どう取り組むのか見解を伺う。
現在、民生委員による70歳以上のひとり暮らし高齢者および75歳以上のみ世帯の調査において、救急医療情報キットを周知している。現在もすこやか福祉センターの訪問活動や相談業務においても必要と思われる方にこのキットを提供しているが、町会。自治会へも情報提供し、見守り。支えあい活動の中で紹介してもらうなど普及を図っていく。
今の高齢者見守り。支えあいの中で、高齢者の日中独居世帯の把握が課題であると考える。この現状をどう認識し、今後どう取り組むのか見解を問う。
現在、地域支えあい活動の推進に関する条例では、70歳以上のひとり暮らしと75歳以上のみの高齢者世帯を対象に、見守り。支えあい活動を行っているが、日中独居となる高齢者への見守りも必要であると認識している。すこやか福祉センターでは、地域の実態把握のために職員による訪問活動を行っており、今後日中独居となる高齢者も対象としていきたい。
港区の社会福祉協議会では、低所得者等に対し、上限15万円まで成年後見の申立て費用を助成する制度を設けている。豊島区の社会福祉協議会でも、経済的理由等で法定後見制度の利用が困難な方に、基準を設けた上で申立て費用を助成している。中野区でも成年後見制度の利用を進める上で、鑑定費用等申立て費用の助成制度を導入すべきと考えるが、いかがか。
現在、成年後見制度の利用について、社会福祉協議会において支援する事業を行っており、申立費用の助成の必要性については社会福祉協議会と協議しながら検討していきたい。
中野区では、区長申立ての場合に限って、被後見人が在宅の場合は28,000円、施設入所の場合は18,000円を後見報酬として助成している。京都市では、市長申立て以外の本人又は親族による申立ての場合においても、低所得者等に対して後見報酬の助成を行っている。成年後見制度を利用しやすくするため、報酬費用助成制度を区長申立て以外の対象者へも拡充してはどうか。
中野区の成年後見人等報酬費用助成制度は、区長申立てで被後見人が生活保護法に規定する「要保護者」、または、生活保護相当の収入・資産の方を対象としている。成年後見制度の必要性は今後拡大するものと考える。低所得者等への支援のあり方については、実態を勘案しながら検討していきたい。
最高裁によると成年後見人等に選ばれた親族や弁護士、司法書士らによる着服被害が多数報告されている。こうした事態を受け昨年2月に「後見制度支援信託」が開始された。被後見人の財産を安全かつ確実に保護することができる成年後見支援信託についての広報、周知を更にしていくべきと考えているが、いかがか。
成年後見支援信託は、被後見人の財産を守るための方法の一つであると認識している。成年後見支援センターが行う成年後見制度事業の一環として、後見制度支援信託についても確実に取り上げるようにしていきたい。
九州の福岡市では、昨年暮れに「自転車の安全利用に関する条例」を制定し、4月から施行することになっている。その条例には、歩行者の安全を特に確保する必要がある歩道については、自転車利用者がその区間を通行する際には、自転車を押して歩くよう努めることという規定を設けている。
実際に、この規定に沿って、今年の4月から、市内中心部の天神地区の歩道400メートルを押し歩き推進区間の指定に向け、準備を進めているところである。中野区にあっても、こうした取組みに習い、例えば、中野通り沿いの歩道を、押し歩き推進区間に指定するようなことが考えられないか、区のご見解を伺う。
歩行者の安全を確保するため、ご提案の自転車押し歩き推進区間の設置について、交通管理者や都道を管理する東京都等と協議し、研究していきたい。
福岡市では、「自転車の安全利用に関する条例」に基づき、中学生以下の自転車利用者にヘルメットを着用させることを保護者の努力義務としている。これは、道路交通法にある小学生以下の児童または幼児に着用を促す規定より、さらに年齢を引き上げている。中野区でもこうした規定により、中学生にもヘルメット着用を促すような考えはないか。
ヘルメット着用については、道路交通法により「児童又は幼児を自転車に乗車させるときは、乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない」と、保護者の努力義務として規定している。これに加えて、その対象者を中学生にまで拡大することは、区として考えていない。小学生以下のヘルメット着用推進については、ホームページや区報等を通じた意識啓発に今後も努めていきたい。
福岡市では、「自転車の安全利用に関する条例」に基づき、市内の小、中、高校の学校長に対し、児童・生徒に対する自転車運転免許証の交付を行うよう求めている。この制度は自動車の運転免許と同様、自転車によるルール、マナー違反による減点を実施し、持ち点をすべて失うと、免許の取消し等のペナルティが科せられることになっている。
福岡市で、条例施行に先んじて、すでに免許証の交付制度を導入済みの高校では、導入により自転車の交通事故が大幅に減少したと聞いている。こうした取組みを参考に、都内では、荒川区をはじめいくつかの区がすでに実施しているが、中野区でも小学生や中学生を対象に、自転車の運転に関する免許証の交付制度を導入してはいかがか。
新たに区が来年度実施する自転車安全利用講習会では、受講者への修了証の交付を予定している他、中野、野方の両交通安全協会が来年度実施する講習会でも、区の助成により「自転車安全運転宣言シール」の配付を行うこととしている。ご提案の内容と目的は共通するこうした取組みを通じて、交通事故の減少につなげていきたいと考えている。
現在、区内では、山手通りと中野四季の都市地区に自転車通行帯が整備されている。今後さらに、中野けやき通りや早稲田通り沿い、西武新宿線沿線など、道路の拡幅工事や地区の再開発の際に、自転車道や自転車通行帯等、自転車走行空間の確保を図っていくべきと考えるがいかがか。
自転車走行空間の確保については、再開発や道路の拡幅等の時期をとらえ、安全で快適な自転車走行空間の確保ができるように努めていきたい。
都道の幅員に余裕がある箇所についても、カラー舗装により自転車通行帯を整備するよう、区から東京都に働きかけを行ってはいかがか。
都道における自転車走行空間の確保についても、可能と思われる箇所があれば、東京都へ働きかけていきたい。
区の自転車駐車場で、自転車の盗難が発生する場合もあると聞くが、こうした犯罪を未然に防ぐため、「防犯カメラにより監視中」との警告を大きく表示したり、人員配置を充実する等、自転車駐車場における防犯対策の徹底を図るべきと考えるがいかがか。
自転車駐車場の防犯対策については、現在も管理人による巡回や防犯カメラ、照明設備の設置等、防犯対策に努めている。防犯カメラの警告表示を目立たせる工夫や、利用者への施錠徹底の呼びかけ等、できる限り今後も防犯対策の充実を図っていきたい。
昨年の第二回定例会において、「色覚障害者への防災情報の提供について」として、中野区のホームページの防災気象情報やハザードマップ、防災地図について色覚障害者に配慮した配色を検討すべき、という質問をした。その回答として、検証し順次見やすくするよう工夫していきたいということであったが、その後どのような状況か伺う。
区ホームページの防災に関するサイトについて、内容等の見直しの機会をとらえて、気象庁の「気象情報の配色に関する設定指針」などを参考にしながら、色覚障害者に配慮した配色とするよう、具体的な協議、検討をしている。
また、来年度、中野区防災地図や地域防災地図を更新する際にも、色覚障害者に配慮した配色に留意したい。
平成24年度に都立練馬特別支援学校が開校し、区内の北部が学区域となり、中学校(特別支援学級)を卒業した生徒が通学することになった。通学の足の便の確保ができるのか、心配している保護者がいる。教育委員会として、練馬特別支援学校に通う生徒の状況について、通学の状況も含めて把握しているか。また保護者の不安を受け止めて、区として対応すべきと考えているが、どうか。
都立練馬特別支援学校は、高等部ということもあり、自立に向けて一人通学を原則としているが、一人通学ができるようになるまでの間、または一人通学が困難であると判断した場合はバスによる送迎を行っている。区立の特別支援学級を卒業して通学している生徒については、一人通学ができる状況になっており、現在、通学が難しい状況はないと認識している。今後、通学に支障が生じるような状況となった場合には、申し入れなどを行っていく。
区長の所信表明のなかで、重度。重複障害児等を対象とした施設整備を実施するということであったが、事業はどういった内容でどのような整備になるのか。また、重度。重複障害児の子育てを行っている保護者、特に母親は、日々、一時も子どもから目を離すことができないと聞いている。
レスパイト機能も大切であるが、同じような生活をしている保護者がちょっとした合間に情報交換を行い、お互いにはげませる時間や場所があることは、保護者支援には大切だと考える。重度。重複障害児事業のなかで、工夫して実施することはできないか。
重度・重複障害児等の施設整備は、緑野小学校内にあるたんぽぽ学級の跡施設を利用し、障害のある子どもへの支援を実施する予定である。事業内容は、重度・重複障害児については、就学前の子どもたちが通所する児童発達支援事業、小学生から高校生までの放課後デイサービス、保護者のレスパイトを確保する一時保護事業などを実施する予定である。保護者の情報交換や交流については、保護者会を通して工夫してまいりたい。
西武新宿線の中井駅から野方駅間は、今年度内に東京都が、連続立体交差事業の事業認可を取得する予定と聞いているが、事業認可に向けた現在の手続きの状況を伺う。
西武新宿線の中井駅から野方駅間は、事業主体である東京都がこれまで、用地測量や設計を実施するなど、事業の早期着手へ向けた取り組みを進めている。現在、今年度中の事業認可取得のための準備を、国と調整しながら行つていると聞いている。
連続立体交差事業に合わせて区が整備する新井薬師前駅と沼袋駅の駅前広場は、交通結節点としての機能だけでなく、防災上の安全面や情報提供の機能も備えた広場とすべきと考えるが区としての見解を伺う。
駅前広場は、鉄道とバスとの乗り継ぎなど、交通結節点としての機能のほか、広場を利用する人々に情報を提供する機能や交流のための機能、防災活動に資する機能など、それぞれの駅及びその周辺地域の特性に応じた機能を確保して、整備を行う必要がある。新井薬師前駅と沼袋駅の駅前広場の整備に当たっては、これら必要な機能を備えた広場とするため、事業の実施段階において具体的な施設配置を検討していく。
野方駅東側の沼袋4号踏切は、連続立体交差事業の開削区間にあるため、事業完了後は平面での通行ができなくなる。沼袋4号踏切の除去後も、バリアフリーに配慮して南北をつなぐ交通動線を確保するため、連続立体交差事業に合わせ、歩行者と自転車用の立体横断施設を設置すると聞いているが、現在の検討状況を伺う。
連続立体交差事業の開削区間にある沼袋4号踏切については、歩行者や自転車の通行が可能となる施設を、新たに整備する予定である。今後、東京都や西武鉄道との協議を行いながら、高齢者や障害者などだれもが利用しやすい施設となるよう、検討を進めていく。
野方駅以西の区間は連続立体交差事業の候補区間に位置づけられているが、事業の実現に向けて、各駅周辺の「まちづくり勉強会」力`活発な活動になるよう、区は積極的な支援をすべきと考えるが、見解を伺う。
連続立体交差事業の候補区間に位置付けられている野方以西の区間については、今後、杉並区とも連携を図り、事業の早期実現に向けて取り組んでいく考えである。野方駅、都立家政駅、鷺官駅周辺のまちづくり勉強会に対しては、引き続き、地元のまちづくり活動に必要な情報提供や支援を積極的に行っていく。
本部庁舎の各エレベーターに防災キャビネットが設置された。区立の小・中学校や区民活動センターなど、他の区有施設のエレベーターにも防災キャビネットを設置すべきと考えるがいかがか。
各区有施設において、施設利用者等の安全確保を進めることは、必要であると考えている。○ エレベーターの閉じ込め事例等が発生しており、有効性や効果を検証することも想定して、今回、多くの区民が利用しており、使用頻度も高い本庁舎のエレベーターに設置した。今後、本庁舎以外の区有施設のエレベーターヘの設置について、各施設管理者と検討してまいりたい。