平成27年 第2回 定例会 一般質問 6月24日

1.行政報告について

(1)「 中野区基本構想」及び「新しい中野をつくる10か年計画」の策定について

中野区基本構想は、当初は10年前の平成17年に制定され、5年後の平成22年2月に改定された。さらに5年経過する中で区を取り巻く環境が大きく変化してきており、基本構想審議会の答申を受けて議論を進めていくことになるが、今 回の基本構想の改定の意義付けについて、どう考えているか、見解を伺う。

10年 を単位として大きなPDCAサイクルを動かしていく、その根幹にあるのが基本構想であり、それを実施する計画が、10か年計画である。改定後 10年を経過した今、改定することは予定のものである。また誰もが中野のまちに魅力を感じ、安心して住み続けられるように、住民に身近な最初の政府として、将来を見据えた適切なビジョンを描き、区独自の政策を打ち出して実行していくため、基本構想の改定を進めるものである。

現行の10か年計画では、取組の時期を4つのステップに分けて示しているが、中野駅西側南北通路、西武新宿線立体交差事業、区役所移転、弥生町三丁目周辺地区の木密地域不燃化10年プロジェクトなど、今後、平成32年度までの 5年間で取り組む事業が目白押しの状況であることから、新しい10か年計画 では、最初の5年間は、1年ごとの年次計画を立て、スケジュールや財政的な裏付けを具体的に明らかに示して取組みを進めていくべきではないか。

新しい10か年計画においても、目標を設定し、その実現に向けた取組の道筋を示したものとすることを考えている。また年次的な計画を明示することとなると、事業が硬直的に自己目的化されるなど、弊害もあることから、目標を明示して、必要に応じて事業を柔軟に実施していくことが、より効果的であると考えている。

(2)区役所・体育館の整備について

3月9日の建設委員会では、「 新区役所・新体育館の整備について」の所管報告の中で、新区役所及び新体育館についての 想定スケジュールが示されて いるが、基本構想及び基本計画策定に向けた条例改正を含め具体的な手続き上のスケジュールはどのように考えているのかを伺う。

区役所については、今年度、第3回定例会において整備基本構想の素案を報 告のうえ、区民意見交換会を開催する予定である。その後、第4回定例会において整備基本構想の案を報告し、当該案についてのパブリックコメントを実施する予定である。来年第1回定例会において、整備基本構想策定の報告と、中野区役所の位置の変更に関する条例案を提案していきたい。来年度は整備基本計画を策定し、設計に着手する。平成30年度に工事着手し、平成32年度中の竣工を目指している。また体育館については、今年度整備構想、整備基本計画、来年度に設計を行い、平成29年度から工事着手し、平成31年度中の完成を目指しているところである。

区役所及び体育館について、整備財源の担保はどのように考えているのか。

新区役所整備にあたっては、民間の力も活用しながら、現区役所敷地の資産 価値を最大限に活用して、財源としていきたい。また体育館については、これを公園施設と位置付けることで、都市公園事業としての国費補助など、できるかぎりの財源確保を目指したい。

新区役所と体育館の整備については、財政面や建築コストの変動を考慮した上で、体育館の閉鎖期間の不安要素を解消するためにも、整備手法について、タイムラグを解消できるよう検討すべきと考えるが、いかがか。

現時点での体育館の建設スケジュールによると、現体育館撤去と新体育館開 設の間に1年間、体育館が閉鎖することとなる。さらに新区役所については、地域の防災機能や区民サービスの機能の向上を図るため、早急に整備する必要があるため、新区役所の着工を急ぐものである。また体育館の閉鎖期間については、他施設の活用を含め、利用者の理解促進に努めてまいりたい。

平和の森公園を総合スポーツ施設に改修するための基本構想及び基本計画の策定にあたっては、先ず第1に区立公園では唯一「 平和」を冠した公園であることから平和の意義付けを踏まえた内容であること、第2に更なる防災機能を兼ね備えること、第3に此れまでと同様に緑の豊かで子ども達を含め区民の憩いの場が提供できる公園であることを盛り込むべきと考えるが、いかがか。

平和の森公園の再整備にあたっては、スポーツニーズの高まりに応える機能 を整備すること、また公園の既存機能である防災機能を高めることや、区民の憩いの場としての機能の充実を図ること、平和の象徴として区民に受け止められている意義などを踏まえ、整備計画を策定することを考えている。

平和の森公園は、下水処理場の上部活用をした公園であり、約1ヘクタール の未開園部分が残っている状態である。未開園部分の整備が早期に実現できるように東京都へ要望すべきであると考えますが、いかがか。

本件については、これまでも中野区は東京都下水道局に対し「 早期の全面完成」を要望してきているところである。今後も、引き続き働きかけを続けてまいりたい。

現在、東京五輪開催に向けて、建築業界では人手不足や資材の高騰が震災復興による状況に更に拍車を掛けるなど深刻な課題が増していく中で、平和の森公園改修のための調査結果をもとに、体育館をどのように整備していく考えなのか伺う 。

今年度、整備構想、整備基本計画の策定を行うところである。また構想や計画を検討する中で東京オリンピック・パラリンピック開催の前までに施設整備を完了できるよう、工程等を適切に定めてまいりたい。

(3)西武新宿線沿線まちづくりについて

3月に区が作成したまちづくり整備方針(素案)の中で、補助第220号線の整備が初めて明記された。当該区間は昭和41年に都市計画決定して以来、これまで手をつけてこなかったことから、地域からは様々な声が出ている。今後、区が主体的に整備を進めていくためには、情報提供を行うなど、住民の不安解消のために丁寧な説明が必要と考えるがいかがか。

補助第220号線は中野区の南北の交通ネットワークを強化する大きな意義があると同時に、連続立体交差事業の交差道路として整備することで、連続立体交差事業の効果を最大限発揮させることができる。また、地域の防災性向上にも大きく寄与できるため、整備を推進していく。今後、事業を進めるにあたっては、事業の段階に応じて説明会を開催するなど、地域や関係権利者の理解が得られるよう努めていく。

今回の整備方針素案の中にある「駅前の共同化や再開発等の街区再編」について、駅前にシンボル的な空間を生み出すことは必要だと考える。一方で、北側のバス通り沿道の商店街への影響が危惧される。駅前の開発と北側に繋がるバス通り沿道の商店街が連続的に一体感のあるまちづくりを進めていく必要があると思うがいかがか。

沼袋バス通り沿道の商店街は、当該地域におけるコミュニティの核として寄与している重要なものであると認識している。一方、沼袋駅前周辺は、歩行者や自動車が錯綜していることや、古い低層の建物が多く、駅前でありながら土地の高度利用が十分に進んでいない地域である。このため、区画街路第4号線の道路整備に合わせて、「沿道商店街のにぎわいの再生」や「新たな顔となる駅前の拠点空間の創出」により、より良いまちづくりを進め、新たなにぎわいを一体的に創出していく必要があると考えている。

区は、区画街路第4号線の整備の現況測量を実施し、道路拡幅により沿道に多くの狭小の残地が発生することについて問題にしている。そこで、沿道の建物を共同化するなど区画街路第4号線の整備と合わせたまちづくりを進めるべきだと考えるがいかがか。

建物の共同化等のまちづくり手法は、道路整備によって生じる沿道残地を 有効活用する上で、極めて効果的である。昨年2月に沿道敷地の関係権利者等に対して行った意向把握調査では、道路整備にあわせて、残地を活用した土地の整形化や建物の共同化等を望む関係権利者の声もあった。区としては、関係権利者の生活再建を円滑にするためにも、こうした声を積極的に受けとめていくこと が必要と考えている。今後も、関係権利者の意向を確認しながら、道路整備に合わせて沿道の一体的なまちづくりについて取り組んでまいりたい。

整備方針素案にある「統一感のあるまちづくり」を推進していく上では、地区計画を視野に入れて、区画街路第4号線の整備を考えるべきだと考えるがいかがか。

区画街路第4号線沿道のにぎわいを再生する上では、道路の拡幅整備に合わせて統一感あるまちなみを形成する必要があると考えており、このためには、新 たなまちづくりのルールが必要となる。区としては、区画街路第4号線の事業化により、沿道建物の建て替え更新が始まる前に、地域の方々等のご意見を聞きながら新たな沿道のまちづくりのルールづくりを進めていく。地区計画については、それらを実現する手法の一つと考えている。

区画街路第4号線の事業化について、関係人の生活再建のことを考えると、 道路整備のスケジュールを示していく必要があると思うがいかがか。

区画街路第4号線の整備については、昨年2月に区が沿道敷地の関係権利者等に対し実施した意向把握調査の中でも、補償額の内容や事業化の見通し等を求める意見が多く出されており、また、先般行らた西武新宿線沿線まちづくり整 備方針素案に対する意見交換会等でも同様の意見をいただいている。区としては、平成28年度中に事業認可取得していきたいと考えている。

区画街路第4号線の整備や駅前の再整備とあわせて、東西方向の面的な防 災まちづくりを進めていく必要がある。建物の不燃化率を向上させるなどの対策を進めるべきだと考えるがいかがか。

沼袋駅周辺地域は、木造住宅が密集していることや、4m以下の狭隘な細街路が多いことなどから、消防活動困難区域がある等、防災上の課題を抱えている。このため、延焼遮断機能や避難路としての効果も期待される区画街路第4号線の整備を進めるとともに、これを補完する地区内避難路の確保等、地域全体の防災性を高める方策などについて、調査・研究していきたい。

区画街路第4号線とあわせて都市計画決定した沼袋駅南側の交通広場につ いては、連続立体交差事業が平成32年度に完成する予定になっていることも あり、新しい駅が出来ても交通広場がないとバス交通等に支障が出かねない。 南側の地区集散道路第3号線の道路拡幅整備とあわせて、先行して整備していく必要があると考えるがいかがか。

駅前交通広場は、そこにつながるアクセス道路等の整備と相まって、鉄道とバス・タクシーなどの乗り換えの利便性の向上や地域交流の場として、重要な役割を果たす都市施設である。ご指摘の点を踏まえて、駅前交通広場の整備とあわせて地区集散道路第3号の早期の整備に向けて、全力で取り組みたい。

野方駅以西については、沿線のまちづくりを区も支援しながら活発に進めていくとともに、 野方駅以西の連続立体交差化の実現に向け取り組んでいく 必要がある。区は今後どう進めていくかについて伺う。

まずは、西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟による決起大会を開催し、国や東京都等に要請活動を行い、野方駅から丼荻駅間の連続立体交差化の早期実現を目指す。また、野方駅以西のまちづくりの検討の熟度を高めていくことも、連続立体交差化を実現するための大きな要素である。したがって、まちづくりの機運を醸成するため、地域住民主体のまちづくり検討組織を野方駅、都立家政駅、鷺ノ宮駅の駅毎に立ち上げ、その活動を区が支援していく。

相互直通運転について、事業計画の検討内容や鉄道事業者、東京都、国との調整の状況等、現在の進行状況について伺う。

相互直通運転に関する検討は、 運輸政策研究機構が平成18年度に行った、 「既存の都市鉄道ネットワークの改良による速達性向上施策に関する調査」を基にした中野区単独での研究内容となっている。また、西武新宿線の沿線区市に対して働きかけを実施したが、協調体制を構築するまでには至っていない。したがって、国や東京都、鉄道事業者への具体的な働きかけについては、今後の課題となっている。

(4)施設配置について

旧沼袋小学校跡地については、新しい中野をつくる10か年計画第2次において、北部すこやか福祉センターとスポーツコミュニティープラザを設置することになっているが、交通アクセスが不便な場所である。今後体育館は平和の森公園で検討されることになっており 、また沼袋駅の地下化に伴い生まれる 駅前の土地を活用して、駅ビル等の設置も検討されていると聞いているところである。これらの計画にスポーツコミュニティープラザと北部すこやかの設置を盛り込み検討すべきであると思うがいかが。

体育館は、区民のスポーツ大会等に活用するための施設であることから、スポーツコミュニティープラザとは基本的な事業内容は異なるものと考えて いる。また公園施設として体育館を建設するため、建築面積などの制約があるため、他の要素を取り込むことは難しいと考えている。また沼袋駅前の開発については、これから構想していく段階であり、区がその中に直接加わることについては、検討していない。

(5)マイナンバー制度について

マイナンバー制度が来年1月から始まり、今年の10月には国民に個人番号が通知される。国のホームページやコールセンターなどで、制度の周知がさ れている が、制度を円滑に始めるためには、マイナンバーの利用が区民の利便性向上につながることを、しっかりと区民に周知していく必要がある。そのためには、区報や区のホームページで周知を行っていくことはもちろん、区独自 のコールセンターの設置が必要と考えるが、如何か。

今後、区報でマイナンバー制度の特集号を組むほか、ホームページ、ポスター等で周知を図っていく。また本年10月から中野区独自のコールセンターを開設し、通知カード、個人番号カードに係る区民からの問い合わせに対応する。

制度の内容に関する区民からの問合せなどに適切に対応していくためには、 職員の養成が必要と考えるが如何か。また内部の職員だけではなく、外部から専門家を配置する必要があると考えるが如何か。

マイナンバー制度や個人番号の適切な取扱いに関する職員向けの手引の作成や説明会の開催により、マイナンバーを利用する職員が適切な対応を行うよう徹底していく。

年金情報の流出問題があった。個人情報の漏えいに対する区民の不安を解消するためには、十分なセキュリティ対策が必要である。マイナンバー制度の 開始に向けて、国は十分なセキュリティ対策を講じているのか伺う 。またマイナンバー制度の運用時に、区としても適切な対応を徹底する必要があると考えるが、区の見解を伺う。

マイナンバー制度において国が講じているセキュリティ対策としては、個人情報の分散管理や、専用回線と暗号化による通信等のシステム面での対策のほか、個人番号の収集・保管等は法で定められた事務に限られることや、違反した場合の罰則の強化などの制度面での対策を講じている。また個人情報の漏えい等のリスクを分析し、軽減するための措置を講ずることについて評価書を作成し、大規模な事務等については第三者の点検も受けるという、いわゆる特定個人情報保護評価も実施している。区としても、情報安全対策基準や実施手順の徹底を図り、マイナンバー制度の運用に当たっても、十分なセキュリティ対策を実施していく。

既存の住基カードでも、身分証明書としての利用や、住民票等のコンビニ交付に利用できている。個人番号カードでは、電子手続での利用が今まで以上に便利になると聞いている。住基カードから個人番号カードヘの切替えは、ど のように行っていくのか伺う。

個人番号カードの利便性について、区報・ホームページ等によりPRすることに加え、既に住基カードを利用している区民に個別に通知するなど、積極的に切替えの促進を図っていく。

(6)その他について

区長は、行政報告の中で、地方との連携による相互発展について述べられた。豊島区では介護難民解消のため秩父市との移住計画に向けた協議を始めている。西武線でつながっていることから利便性も高い。中野区では、どのようなコンセプトで地方の自治体との連携・交流を進めていくのか伺う。

介護施設を他自治体に求めても、ただちには多くの利用は実現しない。介護が必要となる以前から、幅広く住民同士の交流を深めることが現実的であると考えている。区はこれまで、田村市との姉妹提携、「なかの・里まち連携」での5自治体との交流、青森市との交流、復興への協働を進めている4自治体との連携などを進めてきたところであり、これらの連携自治体との交流を深め、長期滞在、2地域居住、移住など、相互の地域活性化と発展に繋がるような段階的な交流の進化を目指して行きたいと考えている。

高齢者に関しては長期滞在や2地域居住にしても、医療・福祉施設等の環境整備が必要である。連携・交流先の自治体と中野区で、お互いの環境整備が重要になってくると考えるが、区の見解を伺う。

高齢者が移住等により豊かな暮らしを実現するためには、文化的・健康的な生活基盤、安心できるコミュニティ、医療・福祉サービスの整備等が必要であり、国においても日本版CCRC構想といった考え方が提唱されているところである。そうした方策も一つの考え方として、地方と都市の住民双方にとって、より良い暮らしの実現という観点から、連携自治体等との情報交換を進めて参りたい。いずれにしても幅広い住民同士の具体的な交流や生活文化的な親和性が基盤にならないと実現しないと考えている。現在行っている地域連携を基礎に可能性を見出していけるか検討してまいりたい。

2.学校再編計画について

平和の森小学校を建設する予定になっている法務省矯正研修所東京支所等が、(仮称)国際法務総合センターヘ移転するスケジュールは、現在どのようになっているのか。また現段階での、平和の森小学校の移盤計画はどのようになっているのか伺う。

矯正研修所の移転時期は、法務省より平成29年度中に移転する旨の回答は得ているが、具体的な時期は示されていない。移転完了後、敷地は財務省に引き継がれ、財務省が売却先を決定する。区としては、引き続き、法務省、財務省と調整の場を設定して情報収集に努めていきたい。また平和の森小学校の移転については、現在のところ計画どおり実施する予定である。

キッズ・プラザや学童クラブの平和の森小学校での開設、それに伴う野方児童館の廃止など平和の森小学校の移転計画が当初計画通りに進まないことで、 10か年計画第2次における施設配置にも影響が出てきておりますが、これらの付随する課題に対してどのように進めていく考えなのかを伺う。

平和の森小学校の新校舎建設に伴って、キッ ズ・プラザと学童クラブを小学校内に開設する計画に変更はない。

3.プレミアム商品券について

未取扱店や大型店でも取扱えるように対応を行ったが、現状では1200店と目標より大幅に伸び悩んだ結果となった。区はどのように分析しているのか。

プレミアム商品券の取扱い店舗は、平成21年度事業では約2千店舗あったことや、今回の20%プレミアム率に係る大型・チェーン店舗等の新規参入などを鑑み、概ね2千5百を目標としたところである。区商連未加盟の店舗に向けた周知やチェーン店での本部の許可等に時間を要している面もあるが、大型店は平成21年度に比べ伸びており、今後も増加していくものと考えている。

中野区においても金券ショップなどへの取り扱いを自粛するような呼びかけをするなど、転売できないような取組みが必要であると考えるが、いかがか。

販売を先行している自治体において、一部ネットオークション等への出品が確認されている状況であり、購入や消費機会の平等・公平担保の観点からは、一部の者による規定数を超えた大量購入・転売は、好ましいものではない。一方、国の指針では、新たな立法が必要であるなど、転売そのものを禁止とすることは困難であるとしており、画一的な規制は難しいものと考えている。今後の販売状況や取扱店での利用、ネットオークションでの出品等を見極めつつ、 発行主体である区振連や区商連と協議し、商品券の適切な利用に関する広報周知などの対応を図っていきたい。

今回の事業は消費喚起に繋がる大きな起爆剤となると思うが、さらに大事な事は、その後の継続的な消費の誘導策であり、継続的な商店街の活性化であると思うが、見解を伺う。

今回の事業により、プレミアム商品券の取扱店となって新たに区商連加盟となった店舗は、大型店を含め現時点で200以上あり、消費者の利便性はもとより、商店街運営基盤の強化にも繋がったものと考えている。今後、オリンピック・パラリンピックに向けた観光施策との連携や他の自治体事例紹介、国や都の助成制度の活用に関する情報提供に加え、区商連との継続的な協議を通じて、区民の暮らしの利便性の向上やコミュニティの核としての機能の強化など、さまざまな商店街の充実に向けた方策を検討していく。

4.成年後見制度の充実について

中野区では社会貢献型後見人講習を受けた方が17人おられると聞いているが、講習を受けただけで直ぐに後見人として活動するのは荷が重いのではな いかと思われる。実際に受任するまでの間に何らかのフォローの取組が必要と考えるが、中野区ではどうしているのか。

講習終了者は、後見人等を受任するまでの期間、中野区社会福祉協議会と連携して、後見人等の業務を学ぶ講座への受講や、生活支援員として登録して認知症高齢者、知的障害や精神障害のある方への日常生活支援の実務を行うなど、受任に向けた取組を行っている。

都が社会貢献型後見人養成講座をやめた後、昨年度は、区は東京都社会福祉協議会に委託して養成講座を実施したが、都社協も今年度は実施しないと聞いている。隣接区との共同開催などにより、開催を検討すべきと考えるが、如何か。

現在、区による養成講座の開催を予定しているが、効果的な講習内容や他自治体の状況、講習終了者への十分な支援の方法など、中野区社会福祉協議会と共同して検討していきたいと考えている。

今後、成年後見対象者が増加する事を踏まえ、平成25年第3回定例会において、法人後見拡充の必要性と、法人後見を行うNPO支援のためのマニュアル整備などその育成について質問したが、その後マニュアル整備等の検討状況はどのようになっているのか。

法人後見の育成については、マニュアル整備を含め、引き続き、中野区社会福祉協議会と協議しながら支援策を検討していきたい。

成年後見の裾野を広げるためにも、社会貢献型後見人の養成だけでなく、成年後見の制度の普及や法人後見などを行うNPOづくりを支援する事が重要 と考える。関心のある人を集めてNPO立ち上げの講座を開くなど、グループ 作りやNPO立ち上げの支援をしてはどうか。

現在、法人後見を行うNPOづくりなどについて、相談があった場合は、法人後見として実績のある中野区社会福祉協議会における取組を案内している。当面は、中野区社会福祉協議会へ委託している成年後見センターを中心に、NPOづくりの支援相談なども含め、各種支援事業の充実・拡充に向けて取り組んでいく。