西武新宿線、中井駅〜野方駅間の連続立体交差事業の進捗状況については、既に何人かの議員からお尋ねされているが、事業完了の予定年度が近づいており、再度事業の進捗状況と今後の見通しについてお尋ねする。
中井駅〜野方駅間の連続立体交差事業の現在の進捗状況は、用地については、これまで約9割を取得しており、引き続き、残る用地の取得を鋭意進めていくとのことである。また、工事については、地下構造物を構築するための仮設土留工や、線路を仮受けするための工事桁の架設などを実施しており、引き続き同様の工事を進めていくと聞いている。しかしながら、事業に必要な用地で、いまだ御協力を得られない箇所が残っていると聞いており、用地取得後に駅の地下部分を構築する工事やシールドマシンによるトンネルエ事を進めていくことを考慮すると、現在の事業認可期間内に事業を完了することが厳しい状況である。このため、現在、東京都と鉄道事業者で、事業工程についての精査を行っており、今後、精査した結果を踏まえ、東京都が事業認可の変更など、必要な手続きを行っていくと聞いている。
中井駅〜野方駅間の連続立体交差事業にかかる工事のうち、シールド工法によって地下化工事を進める区間があるが、工事の始点や手順についての説明がなされていない。この点について説明を求める。
シールドエ事には、上下線それぞれ1基ずつ、計2基のシールドマシンを使用する計画であり、上下線ともに中井駅と新井薬師前駅の間にある発進立坑から発進し、野方駅方面に掘り進む予定と聞いている。なお、シールド工事の実施時期については、新井薬師前駅及び沼袋駅の掘削工事等が進捗した後に、シールドマシンを発進する予定としている。
沼袋駅の駅前広場部分の整備は予定どおり進められているのか。交渉を行うべき地権者数とともに、その交渉の状況をお聞きする。また今後、駅前広場整備は、連続立体交差事業にかかる工事との関連で、どのように進められていくのかお尋ねする。
取得対象となる画地は13区画であり、権利者数は、土地・建物所有者が15人、そのほかに複数の借家人がいる。現在、建物等の調査を進めており、これらが完了した権利者から契約に向けた用地取得交渉を鋭意進めている。また、駅前広場部分については、連続立体交差事業の作業ヤードとして活用していくことから、工事を円滑に進められるよう早期取得を目指してまいりたい。
沼袋駅の駅前広場と中野駅を結ぶ動線として整備が急がれる妙正寺川以南の地区集散道路3号の整備はどのようになっているのか。
道路西側の交渉の状況とともに、東側に対するアプローチの考え方についてお聞きする。
妙正寺川以南の地区集散道路3号の、西側については、用地買収が完了したところであり、暫定整備として車道の拡幅と歩行者の安全対策を行う予定である。東側については、今後調査を行い、対応方針を検討する予定である。
沼袋駅周辺のまちづくりの柱となる、都市計画道路区街4号線の商店街部分の整備はどのようになっているのか。沿線住民からは、いつから区との交渉が始められるのか知りたいといった声も聞こえてくる。どのような手順で整備を進めようとしているのかお聞きする。
商店街部分については、平成29年度に事業認可した際、駅前広場部分を先行して用地取得するため、手続保留の区間としている。今年度から、新青梅街道から南側に向かって、商店街の機能維持や店舗の部分的な欠落を防止することなどに配慮し、区間を定めて、段階的に保留を解除しながら用地取得交渉を進めていく。
駅北側の街区において、街区再編にかかる勉強会が開催されているが、対象となる範囲や規模などについてお聞きする。また対象エリアには、区街4号線の事業区域も一部含まれると聞いているが、どちらの事業によって整備を進めていく考えなのか合わせてお聞きする。
まちづくり推進プランに掲げる「新たなにぎわいの拠点づくり」に向け、区画街路4号線東側の商店街の一部を含む約2.5haの区域において、土地又は建物を所有している方210名を対象に、昨年11月から街区再編にかかる勉強会が始まっている。区画街路4号線の街路事業と街区再編にかかる事業のどちらの事業によって整備を進めるかについては、既に事業認可が成されている街路事業が優先されるものと認識しているが、新たなにぎわいの拠点づくりの進捗状況や対象となる権利者の意向により調整が必要になるものと考えている。
まちづくり推進プランには、駅前の拠点空間を歩行者中心の空間とするため、拠点を取り囲むループ道路を整備するとしている。この道路の計画はどこまで進んでいるのか。また、当該地域への働きかけはどのようになっているのか。
新たなにぎわいの拠点づくりを進めるため、駅北側の街区再編にかかる勉強会が始まったところであり、現在のところ、いわゆるループ道路としての具体的な検討はなされておらず、地域への働きかけを行う段階には至っていない。今後、拠点づくりの検討を進める中で、歩行者を中心とした安全で快適な空間整備に向け、周辺道路の整備についても検討が必要と考えており、この検討に際しては、地域に対する丁寧な説明や情報提供を十分に行いながら進めていきたいと考えている。
沼袋周辺のまちづくりに際しては、区街4号線の後背地の防災性の向上も欠かせないと考える。まちづくり推進プランでは、木造住宅密集地域の改善を目指した防災まちづくりに取り組むとしているが、今後の進め方についてお聞きする。
区は、まちづくり推進プランに基づき、防災性の向上と良好な住宅地の形成に資するまちづくりのルールづくりを目指し、今年度、区画街路4号線の後背地にかかる防災まちづくりに着手する考えである。防災まちづくりは、消防活動困難区域の広さなどを勘案し、緊急性の高い地区から取り組みを進めたいと考えており、この取り組みを進めるにあたっては、土地・建物に権利をお持ちの方などに参加いただく組織を立ち上げ、検討を進めたいと考えている。
中野区は、医療的ケアが必要で集団保育が可能な子どもに対する支援として、区立保育園での受入れを検討していると聞いている。中野区医師会との調整や看護師配置が必要であると考えるが、現在の検討状況を伺う。
医療的ケアが必要で、保育所等の利用を希望する子どもについては、中野区医師会の協力を得て、保育所等で受け入れられる医療的ケアの内容、程度、必要となる職員体制、施設環境など具体的な受け入れの判断基準について検討を進めているところである。
医療的ケアが必要な子どもが保育園を利用する場合、保育時間は7時15分から18時15分までの11時間保育となり、延長保育の利用は想定していないと聞いている。保護者の就労、通動時間などを考えると延長保育の利用も必要と考えるが区の見解を伺う。
保育施設における医療的ケアが必要な子どもの利用については、職員体制など安全性を確保したうえで受け入れを行う必要があり、今後の課題と考えている。
医療的ケア児への支援にもれが生じないよう、子ども特別支援課や障害福祉課が把握しているサービス利用者の情報とすこやか福祉センターが持っている情報とを照合して確認する必要があるのではないか。また現在、医療的ケア児は未就学児と就学後の子ども、それぞれ何人くらいの人数がいるのか。
これまでも、保護者からのご相談や福祉サービスの利用、医療機関などからの情報があった場合には、個別ケースごとに関係部署が連携し、必要なサービスが提供できるような支援を行っている。今後も引き続き連携を図り、丁寧な支援に努めていく。6月1日現在、区が把握している医療的ケア児の人数は、未就学児が21人、就学後の子どもは22人である。
2年間限定で開設した区立保育室は、当初の予定通り今年度末で閉室するのか。現在、在籍している園児の接続園(連携先)は確保できているのか。自宅から離れた区立保育室に通っている子どももいると聞いている。自宅近くに接続園を設定するなど柔軟に対応するべきと考えるがいかがか。
2年間限定で開設した区立保育室については、沼袋3丁目保育室を除く6室については、予定通り今年度末で閉室する。なお、沼袋3丁目保育室については、小学校の跡施設を活用していることから、来年度は引き続き運営することを予定している。区立保育室に在籍している園児の閉室後の接続園については、全員分を確保できている。接続園は保育室近辺の保育園を基本としているが、もし接続園を希望しない保護者がいる場合は、個別に対応していく。
待機児童対策で施設整備を進めているが、待機児童解消には至っていない。一方で、地域的な偏りにより保育定員に空きが出ている私立保育園等もある。定員に空きがあると給付が減り運営に影響が出ることから、区として区立保育園の定員を減らすなど対応策を講じるべきと考えるがいかがか。
待機児童が解消していない現在、ただちに定員を調整することは難しいが、区立保育園のあり方も考慮しながら地域的な偏りのない適正な定員となるよう今後、調整してまいりたい。
「中野区区民活動センター集会室等の使用の手続等に関する要綱」の第18条4項に「定員を超えて使用しないこと」とあり定員を超えて、椅子の使用もできないことになっている。区は、施設ごとに、収容人員を、消防署に届け出ているとのことだが、収容人員と定員の関係はどのようになっているのか。また、集会室の定員と消防法との関係はどのようになっているのか伺う。地域の様々な活動の拠点である、区民活動センターの集会室の定員の考え方について、再検討すべきと考えるがいかがか。
施設の「収容人員」は、消防法の算定基準に基づき、施設の廊下やトイレ等を含む、施設全体の床面積と、常時勤務する職員数なども考慮して、算出することとされている。一方、各集会室ごとの定員は、区が会議の開催を想定して机や椅子など常設の什器類の設置数等から定めたものである。各集会室の利用定員については、非常時の利用者の安全確保を前提とするものの、教室形式や、椅子のみ等、様々な形態を鑑み、区民への利便性向上の観点で、見直しを図っていく。
夜間の時間帯に介護ヘルパーが移動時間の調整のためにロビーを使用した際、休憩はできないのですぐ退出するよう促された。各区民活動センターの運営委員会の判断によって夜間のロビー使用への対応に違いがあるのも確かであり、理解もできる。しかし、夜間のロビー使用については、ヘルパーのように止むに止まれぬ区民の方の現状を考えれば、柔軟な対応が必要と思われるが、区としての運営委員会への対応をどのように考えているのか区の見解を伺う。
夜間のロビー利用の制限措置については、過去における利用実態を踏まえて、当該運営委員会が取り決めたものである。夜間における施設の管理体制の強化策等を検討し、区民の利用が可能となるよう運営委員会と協議してまいりたい。
区は、平成28年10月に株式会社セブン-イレブン・ジャパンと包括的な連携協定を締結した。また、同時に包括連携協定に基づき「支援を必要とする人の支えあい活動への協力に関する覚書」を締結し、区と株式会社セブン-イレブン・ジャパンの相互連携と協働により、高齢者等の見守り支援活動や支えあい活動を推進している。区内には、セブン-イレブン以外にも多くのコンビニエンスストアがある。他のコンビニ事業者とも同様の包括連携協定や党書を締結し、見守り支援活動や支えあい活動を充実させていく必要があると考えるがどうか。
社会経済情勢の変化や高度化・多様化する区民ニーズに応じて地域課題を解決していくためには、民間事業者等のアイデア、ノウハウ、ネットワーク等の資源を最大限に活用していくことが重要であると考えている。コンビニエンスストアについては、地域に密着した商品・サービスの提供拠点であると同時に、異変があったときの通報や買い物支援サービスの提供、安全情報の発信など、総合力のある対応が可能であることから、他のコンビニ事業者との関係構築についても、可能性を探ってまいりたい。
高齢化による身体運動機能の低下や近隣の生鮮食料品販売店等の減少などの理由により、地域で日常的な買い物をする際に不便や困難を感じるという高齢者の声を聞く。このような買い物弱者対策として公営住宅や高齢者会館での移動販売事業は高齢者の方の悩み解決策につながると考える。各公社住宅や都営住宅、区営住宅などの公営住宅の自治会と連携をとり、移動販売の意向調査を実施するとともに、各公営住宅を移動販売車が巡回できる体制を図るべきと考えるが、いかがか。
高齢者が日常生活を営む地域に、さまざまなサービスの拠点や機能が設けられているということは地域包括ケアの目指すまちづくりにとって重要な要素である。買い物弱者支援のためには、ご提案のあった移動販売のほか、宅配サービスなどの支援が考えられる。こうしたニーズの調査や効果的な対策について研究してまいりたい。
高齢者の見守りの一環として、区営住宅や福祉住宅など公的住宅の集会所や管理人室などに、AED(自動体外式除細動器)の設置を検討してはいかがか。設置した場合は、各自治会でAED(自動体外式除細動器)の講習会を実施すべきと考えるがいかがか。
AED(自動体外式除細動器)については、区民が多く利用される施設等には1質次配置しているが、区営及び福祉住宅については、一般財団法人日本救急医療財団が平成30年度に定めたAED(自動体外式除細動器)の適正配置に関するガイドラインに基づき、他の施設等の設置状況を見ながら検討していく。
都は、アクセルとブレーキの踏み間違え防止装置の購入費について、9割を補助し設置を促進する予定であるが、区として同補助制度の利用促進に資する周知をどのように行っていくのか、また、豊島区では購入者の自己負担分について、区として助成を行う予定であるが、中野区としても同様の施策を取り入れるべきと考えるがいかが。
現時点で、都がブレーキ踏み間違え防止装置の購入費補助制度の導入を検討していることについては、承知しているところである。今後、都や豊島区を含めた他の自治体の動向などを踏まえつつ、区として必要な施策について検討したいと考えている。
平成31年3月に避難勧告等に関するガイドラインの一部改訂が行われた。災害発生のおそれの高まりに応じてとるべき行動を直感的に理解できるよう警戒レベルを用いて避難勧告等を伝達することとなったが、区としてどのように発令し、区民にどのように伝達するのか伺う。
ガイドラインの改定は、災害発生のおそれの高まりに応じて、区民等がとるべき行動を5段階の警戒レベルに分け、情報と行動の対応を明確化することを目的に内閣府が行ったものである。実際の避難勧告等の発令においては、気象庁において、注意報や警報相当となるレベル1から2を発令し、区では地域防災計画に基づき、降雨量や河川の水位、洪水予報等を勘案し、避難準備から避難勧告、さらに災害発生情報相当となるレベル3から5を発令することとなる。伝達方法については、区の防災行政無線やツイッター・ホームページ・応急隊の広報等を活用に加え、今年度からは、新たに昨年度導入した緊急情報電話伝達システムを活用して、各防災会への伝達も行うこととしている。
先日、江戸川区のハザードセップが公表され話題となっていたが、全戸配布や多言語版の制作をはじめ、被害想定や地域特性に応じた情報を盛り込むなど充実したハザードマップと感じた。中野区洪水ハザードマップに区民が避難に必要な情報を盛り込むなど、内容の充実、多言語版の制作、更に、配布地域についての考えを伺う。
現在、中野区の洪水ハザードマップには、避難情報として情報収集の方法や避難の仕方、また、避難情報の種類等を掲載している。一方、気象状況に応じた避難情報等を時系列で周知することも重要であることから、今後の改訂の際には、避難情報の発令時期や発令内容が確認できるような情報を掲載するとともに、多言語版の制作についても検討していきたい。また配布ついては、各地域事務所や区役所での配布及びホームページヘの掲載を行うとともに、新たに防災会等を通じて浸水地域を重点に配布していきたい。
東京都は、都民一人ひとりが必要な防災情報を正しく理解し、自らの環境や地域に合った避難行動がとれるよう、風水害からの避難を考えるための教材として「東京マイ・タイムライン」を作成し配布している。本タイムラインを各個人、各家庭で作成するにあたり、中野区では過去に甚大な水害も発生していることから、過去の被害や中野の地域特性を踏まえて、区民にお知らせする情報や時期を簡潔に明記した区のタイムラインを提供することで、完成度の高い「東京マイ・タイムライン」が作成できると思うが、区の考えを伺う。
「東京マイ・タイムライン」は、都民一人ひとりが水害からの避難を考えるための教材である。自らの住む地域の実態を的確に把握し作成することが重要である。区の風水害タイムラインは、地域防災計画に定めているところであり、神田川、善福寺川、妙正寺川の水位、気象庁等が発表する洪水予報等を踏まえ、行動主体を区、都、関係防災機関、区民として明記している。今後、「東京マイ・タイムライン」の配布に伴い、区が提供する情報の時期や内容を時系列で確認できる資料として「(仮称)中野区民の風水害タイムライン」等を作成し提供していきたいと考えている。